ドメーヌ・ピュイグ・パライ
コート・デュ・ルーション
ルーション, フランス
現在この歴史深いドメーヌを営むのはのジョルジュ・ピュイグ氏。彼は産まれた1971年9月の収穫期に、パッサ村の背後に広がるブドウ畑でカリニャンの果汁に浸されて洗礼を受けたといいます。フレンチカタロニアの中心、ペルピニャンの南西25kmに位置する人口500人ほどの小さな村パッサ。ジョルジュの先祖であるエティエン・ピュイグは500年前、この地にぶどう園を所有したという記録が残されています。現在もピュイグ家はパッサ村周辺で農作業に従事しています。現当主ジョルジュはこの長い歴史とモダンな現代両方を愛する生産者です。
ジョルジュは村の中心部にある長い歴史を感じさせる大きな家に住んでいます。スペインの大女優 Victoria Abril が出演したスペイン映画のセットとして使われたこともあります。家屋の地下セラーには石やコンクリートタンクに貯蔵されたワインや古樽がたくさん並んでいます。また、ヴァン・ドゥー・ナチュレルの最古のコレクションも家宝として大切に保管されています。現在ではAOCリヴザルトとして知られているこれらのワインは現在でもネゴシアンに売られ大変人気の為、ワインは未だ樽に貯蔵されています。2001年より毎年少しずつ瓶詰めされている1940年、1936年、1910年、さらには1898年、1875年などの小型の樽に記された年号は長い歴史を物語っておりとても感激させられます。
ちなみにピュイグ家は、2001年以前はワインをバルク販売しており、希少なヴァン・ドゥー・ナチュレルのコレクションの存在を知る人はほとんどいませんでした。しかし今や沢山の人々に広まり、フランスや他国でも素晴しい評価を受けています。その中の何種類かはザ・ヴァインのためだけに特別に造られています。
ルーション地方は、ワインを生産するにおいては偉大な土地とすばらしい気候を兼ね備えているにもかかわらず、ここ20年、過疎化の為、もう一方では忘れられた土地という一面があります。当主ジョージ・ピュイグは昔からのセラーと慢性的な労働力不足と闘いながら、まるで歴史的な遺跡の館長の如く活躍しています。また、この問題により、ブドウ畑は自然とオーガニックに戻り、新木を植える余裕がなかったため沢山の古木が残っております。そのため現在は有機栽培を意識しワイン造りに熱意を注いでおり、それらのワインは公式にオーガニックと認定されています。
畑は110ヘクタールに渡り60年~80年の古木が主ですが、フィロクセラによる大被害の直後に植えられた樹齢130年のとても古い木も健在です。土壌は主に石灰岩粘土と適量の片岩も含まれています。この土壌の特徴がジョルジュの造るワインに驚くほどの素晴しい爽快感を与えます。
ワインの凝縮感とこの素晴らしいバランスは自然と土壌より得られるため、ジョルジュの目標はこれらの良い特徴を無駄にしないようにセラー内で変化を与えないことです。広大な畑に対し最低限の設備のみを所有するジョルジュには、畑を健康に保つ事が精一杯で、その他何も手を加えること出来ません。彼はそこにストレスを感じていますが、畑にとってはこれが良いことなのかもしれません。周期的に除梗や温度コントロール、ルモンタージュやピジャーシュによる抽出を行っていますが、一番肝心な作業は実の純粋さを保つために早めに圧搾することです。



